「風と共に去りぬ」感想⑤
〜スカーレットとその子供たち〜
これまた映画の話でなくなって、本の感想になってしまいます。映画も踏まえてはいますが、これまでの風と共に去りぬの感想もどちらかといえば本の感想だと今更ながら気付きました。
タイトルにわざわざ"映画"と入れるのはどうかと思い始めたのでこれまでのタイトルも全部"映画"というワードは消しますね。
ではでは本題に。
映画では、スカーレットの子供はレットとの間に生まれたボニーしか登場しません。
ところが本を読んでみると、スカーレット、実は3人子供を産んでいます。男の子1人、ボニー含めて女の子2人です。スカーレットは3回結婚しているので、子供の父親はどの子供も異なります。
そしてスカーレット、子供に母親らしい愛情を持ったことがないようです。
特に、上2人の子供に関しては、スカーレットがいつもイライラしているためか、母親を心底怖がっています。
スカーレット自身も、上2人の子よりもボニーが好きだと感じているようです。
なぜなら、ボニーはスカーレットを割と好いていたから。少なくとも上2人のようにスカーレットを恐れてはいなかったし、レットに比べると劣りますが、スカーレットにも懐いているようでした。
なぜボニーがスカーレットをそこまで恐れなかったかというと、スカーレットがレットと結婚して金銭的な安定を手に入れ、貧乏に怯える必要がなくなったから。貧乏を恐れていた頃のスカーレットは、狂ったように働いていて、物理的にも精神的にも子供に構ってやる余裕がなかったのです。
でも、スカーレットに心の余裕があったとしても、スカーレットは母親には向いていなかったのではないかと思います。